前回の記事に続き、感想戦をやっていきます。
振り返りを大事にしていきましょう。
Viz for Social Goodについて
VfSG JapanのTECHPLAYページ:https://techplay.jp/community/vizforsocialgood
Viz for Social Goodは「データ可視化(Viz: visualization)で社会貢献」を目的としています。
様々な組織やNPO等からデータを頂いて、そのデータを分析・可視化することにより、世界をより良いものにする助けとなろう、という活動です。
(UNICEFさんや国連さんからデータ提供の実績もあります)
過去プロジェクト一覧: https://www.vizforsocialgood.com/join-a-project
プロジェクト概要
今回のFurniture Bankプロジェクトに参加されていない方向けに、簡単に今回のプロジェクトについておさらいしておきます。
(イベント主催しているので、既に資料が出来ています。便利ですね)
ざっくりと上記の観点がプロジェクトページに記載されており
可視化によって何を伝えたいのか
どのように可視化を使うのか
どのようなアクションを想定しているか
誰向けに可視化を作るか
あたりの情報を整理し、大体の方向性を考えました。
可視化の1次作成まで
プロジェクト全体感がわかったところで、もう少し詳細に入ります。
想定アクションの決定
上記で述べた情報4点どれも大切なのですが、自分が特に大切にすることは「どのようなアクションか」を明確にすることです。
VizforSocialGoodのような、寄付のようなアクションを明確に目的にする可視化の場合は特に重要だと思っています。
自分が想定アクションに設定したものは「企業からの寄付およびサポート」です。
企業からの寄付等は、地理的な側面をある程度排除できる(金銭のやり取りなので)
得られるインパクトの大きさ考慮すると、世界の企業に向けて発信を想定したい
上記2点が大きな理由でした。この時点でオーディエンスは企業に定まりますね。
ということで、この時点で可視化の方向性も「企業向けの宣伝資料」のような形になりました。
データをざっくりと目を通す
文字通りですね。プロジェクトで配布されていた資料と合わせて、ざっくりとデータ理解を進めていました。
想定アクションや作りたい可視化の方向性を要件ベースである程度考えたのち、それを実現するデータが手元にありそうかを確認します。
ちなみに自分が使いたいデータが今一つ足りていなかったので、ちょっと別データを探すことにしました(後述)。
団体理解をがんばる
データをある程度理解はできたので、もう少しFurniture Bankについての理解を深めることにしました。
自分たちが対象とするテーマについての理解は言うまでもなく大事です。
まず最初に訪れたのはFurniture BankのWebsiteでした。
大体の場合、まずは団体WebsiteのAbout Usページを見ます。
ここに団体の目指しているもの、ミッション、もう少し団体の人間味?を見ることができます。
作成する可視化はやっぱり使う人たちと方向性を合わせたいなという所がありました。
そこで探索していたところ、Annual Reportを掲載しているページを見つけられました。
このレポートからはいくつか有用な情報を得られました。
また探していた「団体に関する最新のQuick Facts」も見つかり、これら数字を使うことを決定しました。
まずは作ってみる
ある程度やりたいこと、欲しい情報は揃ったので、まずは1次作成をしました。
作成意図としては以下を想定していました。
WebsiteやSNS、Annual Reportでの使用とあるので、基本的には静的なコンテンツで設計。
Furniture Bankとはどのような団体か、規模感がわかりやすい形で記載。
どのように団体をサポートできるかを端的に記載。
1次作成なので、詳細や改善はこれからしていきます。
まずは試作品を作ること、形にしてみることが大切ですし、何か形がないと議論もできないので。
詳細を詰めブラッシュアップする
英会話教室に通っているのですが、そこで英語添削も兼ね、まず先生と80分間かけて、作った可視化について議論とフィードバックを貰いました。
細かいところはさておき、大枠として以下のコメントを頂きました。
Furniture Bankが解決したい問題である「Furniture Poverty」の説明はあったほうがいい。聞きなれない言葉であるし、問題意識を喚起するのであれば尚更。
Furniture BankのWebsiteやAnnual Reportを見てみると、もう少し環境面の言及や、Circular Economyについて言及する余地があるのではないか。この問題もFurniture Bankが取り組んでいる問題であり、かつ企業向けに刺さるアピールにもなりそう。
明確なCall-to-Actionが無く、かつ連絡先の記載もない。
なぜFurniture Bankにサポートする必要があるのか、何の意義があるのか。その点をもっとアピールしても良いと思う。
もう一つ社会復帰支援という意味で、Leg Up Employment Program( https://www.furniturebank.org/leg-up-employment-program/)についての言及も良さそうだよね。(スペースの都合でこちらは断念)
どのような企業が参加しているのか、という情報は企業の参加を促す意味で有用かもしれない。
ところで80分間のほとんどはWebsiteとAnnual Reportベースでの議論でした。
教訓として、可視化を作り始めるまでの団体理解が足りなかったのかもしれないなと。
もう少しWebsiteを読み込んで、1次作成を進める前に団体に関するインプットが持てたかもですね。
あるいは、1次作成をして具体的なイメージを多少は持て、それを基礎に議論ができた結果なのかもしれませんが。
ということで、フィードバックを元に全体的レイアウトの見直し、およびコンテンツ見直しを行いました。その後もう一度先生のもとに持って行き、最終的なアウトプットは以下となりました。
Tableau Public: https://tabsoft.co/2WCcAsf
横に並べると以下のように。
最終的に
想定オーディエンスは企業
想定アクションは企業からの金銭的または人的サポート
想定ゴールは規模およびリソース拡大
という形でおさまりました。
というより、団体紹介も含めると1枚で納めるのは相当難しいですね。
自分の作りたいものは纏まった形で作成できたかなと思います。
強いて反省点があるとすれば、あまり細々とした分析はしていないことでしょうか。
ただ今回の目的において必要だったかと言われると何ともですので、今回はまあ満足かなという感じです。
お気に入り作品
最後にお気に入り作品を並べておきます。
Neil Richard (@theneilrichards)
Nelly Hsieh (@nellymilk)
Cassy Petropoulos (@CCPetropoulos)
Satoshi Ganeko (@ritz_Tableau)
y_ishikawa (@Issy1972)
Akky (@goanalytics360)
最後に
こう作品を並べてみると、自分は今回あんまりData Visualizationしていなかったですね。
それにしても、同じデータでこれほどまで表現が異なってくる点、いつもながら興味深いです。
学習機会としてもViz for Social Goodは楽しいので、ぜひ参加してみてください。
イベントも今後とも行っていきますので、会場でお会いできる日を楽しみにしています。
ご質問等はTwitterまたはLinkedinまでよろしくお願いします。それでは。